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グラスルートからのトピックス

 

 ● ウェディングベールの由来と種類    (File No,1348)

 

花嫁さんを想像するとき
欠かせないイメージの1つとして、頭上に輝いている“ティアラ”があります。

その歴史が意外と古い事をご存知でしたか? 

今回は、その由来を紹介します。

※ ティアラとは「冠」の意。古代ペルシア語の「Tiyārā」が語源で、ラテン語の「Tiara」として定着した。

 ● ティアラの発祥は

 

ティアラの発祥を探ると、なんと! 古代エジプト にさかのぼります。

 

ティアラが定着するまで

 

前面のみのティアラに対して、円環してつながった王冠とのつながり
もあったとされています。(花冠についてはココ
※王冠はファラオが着けた紅白の王冠、プスケントがあり、ペルシアや中央アジアの遊牧民族、新羅、古代の日本でも同様な王冠が出土しています。


特に、放射状(ぎざぎざ)の冠は、
太陽の象徴として古代ギリシア・ローマで使用され、
このような王冠の歴史と重なりながらも、具体的には、

生者から死者への敬意の印として
王族や貴族のミイラに頭上に金のティアラが置かれたことが始まり

といわれています。
その後ギリシアの細工師たちによって、装飾を施されたティアラは、

最高位に位置するものに捧げられ、
神性のあるものとされ神々に捧げられました。



※画像はwikiより、ダヴィッド『アルプス越えのナポレオン』

その後、フランスのナポレオンが
ティアラを戴冠式に採用したことにより
富と成功、地位の証として扱われるようになりました。

※ギリシアの神々は、それぞれ特定の植物と結びつけられ、その神を象徴する植物のティアラが冠されています。例えば月桂樹は芸術と詩の神であるアポロの象徴とされていました。

 



次に、ティアラが具体的に結婚式で使用されるようなったのは、
神々の住むとされる天の星々、月への祈りが生活に浸透する中、
ちりばめられた宝石は天空の星空をイメージしていたとも言われ
それを模した、「シャンデリア → ティアラ」
という流れがあると伝えられています。

結局
ティアラとは
古代ギリシャで示された通り
富や地位の象徴から
のち、星空への崇敬と重なり
お祈り・誓い・繁栄・愛
を意味するようになり
花嫁さんが、身につけるような習慣になったと言えます。

 

 ● 様々なティアラ

人に神性をもたらす象徴とされていたティアラは、
神々の象徴である植物のデザインから、様々なタイプを産み出しました。

例えば
・プリンセス ティアラ
・クラウン ティアラ
・コーム ティアラ
・カチューシャ ティアラ
・マリア ティアラ


上は、代表的な「プリンセスティアラ」

など
様々な、時代を反映した芸術様式が多く取り入れられ、
時代と共にその姿形に変化が見られます。

特に、女性が着けることが多いティアラですが、
かつては、貴族や権力者などの男性が王冠の流れとして
着けていた時代もありました。
オリンピックでもメダリストに月桂樹の冠が贈られていることや、
日本では、皇室のご成婚時などで着用される高貴なものとされています。
 



こうして、その歴史と現代の様相を知ると
お二人が愛を誓う時には
一番ふさわしいアクセサリーと言えるでしょう。

下図をご覧ください。

左がティアラなし 右がティアラあり
ですが、如何でしょう?

左は一般的な雰囲気ですが、おとなしめのプリンセスティアラをのせるだけで
とても高貴でフォーマルな、それでいて特別な雰囲気が出ていませんか?



一生に一度の結婚式、お二人の大切な思い出の日
特別な日には、神聖なるティアラを頭部に頂き、
最高の装いで臨んでみては如何でしょうか。