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グラスルートからのトピックス

 

 ● 今さら聞けない お供え花のルール  (File No,1351)

 


仏壇にお供えをしたいけど・・・
お墓にお花を添えたいけど・・・

一体どんな花を選んだらいいんだろう?
失礼にあたらないようにしたいし・・・・

 

そんな、ちょっと 今更聞けない疑問を抱いた事ありませんか?

ということで、今回は

「今さら聞けない お供え花のルール」
と題して、最低限知っておいて欲しい事を5項目、紹介したいと思います。

 その1  どんな花が良いか?

花をチョイスする段階で必要なことは
地域や宗派によって違いはありますが、
一般に次の5つはタブーとされています。覚えておいて下さい。
・トゲのある花
・香りの強い花
・毒のある花
・つる性の花
・黒い花

は、お墓や仏壇のお供えにふさわしくない
とするのが一般的です。
そのため、バラや彼岸花アザミ、ユリ、椿などは好ましくありません。
ただ、場合によっては故人が好きだった花を供えたい。
ということもあるでしょうから、確認を取るなり状況に応じて対応することも必要でしょう。

 その2  花の本数・形は?

基本的に仏花の本数は3、5、7本・・・と奇数が良いと言われています。

その理由は様ざまな説があります。

・陰陽思想によると、奇数は陽、偶数は陰であり、奇数本が陽を象徴しているので、お花に相応しい陽つまり奇数が良い

・古代ギリシャはじめ、昔より、奇数が「善」と位置づけられてきている
   ※ 参考文献:(1) 西山豊 「 数の文化史 」 『経済史研究』第8号,2004.3, 146-174 

・花は2束で偶数だから、本数は奇数にしてバランスを取る

などです。

 その3  花の形(アレンジメント)は?

お墓であれ、仏壇であれ1対(2束)用意するのが基本です。
例え、花が少量になっても1対にしなければなりません。
神事に用いられる榊(さかき)のように、
長めの花を中心として、
ひし形に整えて供える、との習わしもありますが
この点については、最近ではあまり言われなくなりました。
地域や宗派に応じて下さい。
 

 その4  どんな色味の花が良いか?

仏花を選ぶときは、白を必須として、
基本的に明るい色味でまとめるのがベストです。
具体的には、黄色ないし青〜紫の3色をメインにするのが良いとされています。
特に、アクセント的にピンクや赤といった明るい色を入れても構いません。
ちなみに、初盆の場合は花色を白で統一し、2年目以降は色のある花を合わせたものにした方が良い、とする地域もあります。
 

 その5  覚えておきたい定番の花、ベスト5

では、具体的に覚えておきたい定番の花、ベスト5を紹介します。

1、菊

お盆の花の定番「菊」は邪気を払うとされており、花びらがあまり散らず長持ちであることから、仏花に古くから用いられてきました。菊は高貴・高潔・高尚・上機嫌・素晴らしい友達 ・長寿という花言葉をもっています。
特に、菊は色により花言葉は変わりますが、白は「誠実」「真実」「愛情」という意味があり、仏花にはふさわしいと言えます。

2、カーネーション

カーネーションと言えば「母の日」をイメージする方が多いと思いますが、仏花によく用いられる花の1つです。特に「尊敬・感動・純粋な愛」という花言葉をもつ白のカーネーションがよく添えられています。

3、グラジオラス

お供えの花に求められるのは2つ、水揚げの良さと、花が長く咲いている事、そういう意味からグラジオラスはよく、用いられています。花が連なり豪華さを演出してくれます。また、花言葉に「思い出」という意味もあり仏事に用いられています。

4、ミソハギ

ミソハギは「盆花」と呼ばれるものの1つで、体の汚れを祓う禊(みそぎ)に古くから用いられてきたことから「精霊花」「仏様花」と呼ばれています。花言葉は「悲哀」「慈悲」「純真な愛情」です。


5、キンセンカ

キンセンカの花言葉は「慈愛」「別れの悲しみ」です。濃い黄色や赤、オレンジといったあたたかい色の花で、大振りなためボリュームを出してくれます。
 

 ● 最後に大切なこと

以上、お供えの花について5つのタブーを記してきました。

最後に大切なことは、どんなルールよりも仏様、

ご先祖を想う気持ちが大切だという事です。

その気持ちがなければ

いくらルールに則っていても、ご先祖は喜ぶものではありません。

を言えば、気持ちがあれば少々のルールをはずしても許される。

ということになるでしょう。

結局、ご供養の気持ちを一番に大切にしつつ、

伝来のルールも大切にする。

こうありたいものです