ディングベールの由来については諸説ありますが
まとめると以下の図の通り、3つです。
1、魔除け
古代ギリシア・ローマ時代から有ったと言われるベール。当時は花嫁を邪悪なものから身を守る意味があったと言われています。
2、母親の愛情
親の愛情、特に母親の愛情を象徴しているという説です。うっすらと透けたベールは、今で言えばオーラということになるのでしょうか、母親の愛情が頭部を包み込むように覆いつくし、その愛情を開いて、新郎が愛のキスをささげる、という儀式に発展していったとします。
3、貞操の象徴
よくイスラム教の女性たちが黒いベールで顔を覆った姿をテレビなどで見たことも多いと思いますが。ヒジャーブといいます。
「ヴェールする、覆う、隠す」
という意味です。
イスラム社会では、女性が、性や欲情の対象として見なされることを避けて熱い気候にも係らず肌を見せる事を避け顔をベールで隠す風習が一部で残っています。いわゆるここには「貞操を守る」という意味があります。そういう意味から、結婚式でのベールはイスラムの風習を受け、「貞操を守ってきた象徴」という説もあります。
つまり、新郎こそが貞操を象徴するベールを開いて・・・ という事になります。
現代では、ベールにも様々なタイプ分けがされていますが、大きくは、以下の3つに分けられると言われています。
●ショートベール
ショートベールは、肩が隠れる程度の長さです。
・軽やかな雰囲気、
・可愛らしい女性
・カジュアルな雰囲気
などの雰囲気を出し、小顔効果があります。
●ミドルベール
おしりを覆ってくれる長さのベールです。
・スタイリッシュな雰囲気
・明るくキュートな雰囲気
・細見に演出
●ロングベール
すそが地面につく長いベールです
・クラシカルな雰囲気
・お姫様のような雰囲気
・厳粛な雰囲気
また、「デザインによる分類」からいえば、次の8つ
1. マリアベール(maria-veil)
顔回りにベールがほどこしてあり、表情を華やかに見せます。
2. フラワーベール(flower-veil)
ベールにお花があしらっているタイプです
3. ドットベール(dot-veil)
水玉模様が織り込まれたタイプ
4. 金糸ベール(gold-veil)
美しい金糸をあしらったゴージャスなベール。
5. ビーディングベール(vinding-veil)
ビーズで刺繍をほどこしたベール。
6. カッパベール (kappa-veil)
手首をベールに通してショールを羽織るかのようなベール。
7. ジュリエットベール(ジュリエットキャップ)(jyuriuet-veil)
「ロミオとジュリエット」のジュリエットが着けたことからその名を由来するジュリエットベール(ジュリエットキャップ)
8. バードゲージベール(鳥かごベール)
格子状に編み込まれたベール
以上、ウェディングベールの幾つかの分類法を紹介しました。実際は、ドレスとのバランス、式場とのバランス、新郎とのバランスなどを考慮して、楽しみながらチョイスしましょう。
日本では、少々軽くとらえられがちですが、このウェディングベールこそウェディングを象徴するものです。海外では、パーティ形式で普段着のような白い服にベールを添えてウェディングに望むこともあるくらいです。
どうぞ、ウェディングベールの由来、種類を知ったなら、大切なパーツとして扱い、また理解したいものですね。
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